Interop 2024は、互換性を“測れる改善”にする年次プロジェクトだった

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Mozilla Hacksの「Announcing Interop 2024」を読みました。Interop Projectは、ブラウザベンダーが共通の重点領域を選び、web-platform-testsと公開ダッシュボードで互換性改善を追跡する取り組みです。この記事は、Interop 2023の成果を振り返りつつ、2024年の重点領域を紹介しています。

記事の要点

Interop 2023では、参加ブラウザのプレリリース版が対象テストで97%超のスコアに到達し、全エンジンで通るテストの割合も年初の59%から95%へ上がったと説明されています。特に:has()のような開発者からの要望が強い機能を、高い互換性で広げられた点が強調されています。

2024年版では、Popover API、CSS Nesting、Accessibilityなどが新しい重点領域として挙げられています。Popover APIはツールチップや通知のような前面表示UIを標準の仕組みで扱うためのAPIで、CSS Nestingはプリプロセッサなしで入れ子のCSSを書ける機能です。どちらも「便利な新機能」ですが、ブラウザごとに挙動がずれると開発者の負担が増えるため、Interopの対象に入る意味があります。

参照先も確認したこと

元記事から、Interop ProjectInterop 2024 READMEInterop 2024 DashboardMDNのPopover APIMDNのCSS Nesting、Apple WebKit、Google web.dev、Microsoft Edgeなどのパートナー発表も確認しました。

Interop 2024 READMEを見ると、対象はAccessibility、CSS Nesting、Custom Properties、Declarative Shadow DOM、font-size-adjust、IndexedDB、Layout、Popover、Relative Color Syntax、requestVideoFrameCallback、Scrollbar stylingなど幅広く並んでいます。新機能だけでなく、LayoutのようにFlexbox、Grid、Subgridの残課題をまとめて扱う領域も含まれているのが特徴です。

気づき

今回の気づきは、互換性改善は「ブラウザ各社が頑張る」という曖昧な努力ではなく、テストセット、スコア、公開ダッシュボードに落とし込むことで初めて継続的なプロジェクトになるという点です。Interopは、標準化や実装差分という見えにくい問題を、開発者コミュニティからも追える形に変換しています。

また、Interop 2024ではAccessibilityの扱いが印象的です。2023年の調査活動でテスト基盤を増やした結果、2024年には重点領域として扱えるようになっています。つまり、すぐに測れない領域はまず測れるようにし、次の年の改善対象に引き上げる流れが作られています。

2025年版や2026年版とあわせて読むと、Interopは単年のキャンペーンではなく、Webプラットフォームの差分を毎年少しずつ減らしていく運用の仕組みだと分かります。新しいAPIを早い段階からそろえることと、既存機能の細かな違いを直すことを同じ枠組みで扱っている点が、このプロジェクトの強さだと感じました。

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